ひとり
曲名の「ひとり」と歌詞が、ストレートに伝わってくるバラードで、優しい静かな音の曲ですが、その中には”冷たさ”もあって、胸につきささるような作品です。孤独感と、悲しみのなかにも中島美嘉ちゃんの歌声に、情熱を感じられるステキな曲だと思いました。
美嘉ちゃんの美声を、最大限にいかした曲で、
恋人とはなれてしまったことに悔やんで、「情けない僕だけど/今でも/忘れられない」という、ときに感情をコントロールをすることのできない”人間の弱さ”を表現した気持ちがつたわってきます。好きで今でも忘れられない、会いたいのにもう触れることができないというおもいが、シンプルな歌詞には、キズとこころの深みが感じられます。
この曲を聴きながら、よく思ったことは、どんなに美しい歌詞でも、悲しいメロディでも、やっぱりボーカルの個性と歌の表現によって、やっぱり感動と伝わる世界が違うんだと、あらためて思いました。美嘉ちゃんのどこか影があって、細くて、でもキレイで切ない個性のある声じゃないと、きっとこの曲の「ひとり」という世界は、ここまで表現はできなかったと思います。
この曲は、中島美嘉ちゃんの名曲「雪の華」の続編につくられた曲で、「雪の華」で描かれていたカップルは、幸せは幸せなんだけど、ストーリーの結末はあやふやな状態でした。そしてその物語の結末は、「ひとり」になってしまったわけです。
ファンのなかでは、「ひとり」は「雪の華」の続編になってほしくなかったという声もあります。それは、ひとつの物語としてとらえるといいかもしれませんが、完成度が高くて、曲自体の世界が確立しているからかもしれません。
それに、「雪の華」の2人が、最後にはこういう運命になってしまうのはやっぱり悲しいというのもありますよね。
また、ひとりには「MUSIC」のアルバムに収録されているバージョンと、シングルの2つのバージョンがあります。わたしは、個人的にアルバムの方が、オススメです。シングルは、壮大なクラシックメインの音にアレンジされていますが、アルバムバージョンの場合、シンプルなピアノをメインにした、中島美嘉ちゃんの切ない歌声が引き立っていると思いますし、「ひとり」の寂しいイメージがより強調されて響いています。
シングルのジャケットは、とてもセンスがいいデザインになっていますね。中島美嘉ちゃんのシックなモノトーンの写真に、赤い本がなんだか印象的です。
|